セキュリティの基礎
NIST 800-63B パスワードルール: モダンなパスワードポリシーのガイド

NIST 800-63B は、任意の複雑さよりも使いやすさとエントロピーを重視してパスワードのセキュリティを再定義しています。このガイドでは、現代的なパスワードルールと、それが現在の認証のベストプラクティスとどのように一致するかを説明します。
押さえておきたい
読了 1 分更新日: 2026/03/27著者: GeneratePasswordTo Editorial Team
NIST 800-63B の主要な変更点
従来のパスワードポリシーでは、定期的なパスワード変更や複雑性ルール(大文字・小文字・数字・特殊文字の組み合わせ)が推奨されていました。しかし、これらの要件はユーザーに負担を強いるだけでなく、実際にはパスワードの安全性向上にあまり寄与しないことが研究で示されています。
NIST 800-63B では、長く覚えやすいフレーズ(passphrase)の使用を推奨しています。フレーズは短い複雑なパスワードに比べてエントロピーが高く、ブルートフォース攻撃や辞書攻撃に対する耐性が強化されます。例えば、「青い空と緑の森2026!」のようなフレーズは長さと複雑性のバランスが良く、ユーザーにとっても記憶しやすいです。
また、ユーザー中心のポリシーを採用しており、ユーザーが覚えやすいパスワードを選べるようにすることが重視されています。これにより、パスワードのメモや使い回しを減らし、セキュリティを向上させます。
さらに、マルチファクター認証(MFA)の必須化により、パスワードのみへの依存を減らしています。高リスクなシステムでは、MFA によりセキュリティが大幅に強化され、仮にパスワードが漏洩しても不正アクセスのリスクが低減されます。
パスワードの安全性をさらに高めるために、NIST 800-63B では、ユーザーが使用したパスワードが既知の漏洩パスワードリストに含まれていないかを確認することも推奨しています。これにより、過去に漏洩したパスワードや推測されやすいパスワードの使用を防ぐことができます。
要約すると、NIST 800-63B は次の点を強調しています:フレーズの使用、ユーザーに優しいポリシー、MFA の導入、既知の危険パスワードの回避です。従来の複雑性ルールや定期的変更の強制は廃止され、より現実的で効果的なパスワード管理のアプローチが採用されています。
- パスワードの期限切れは義務付けられていない。
- 長く覚えやすいフレーズが複雑な短いパスワードより優先される。
- ユーザーが覚えやすいパスワードを選べるようにする。
- 高リスクシステムでは MFA の使用が必須。
- 既知の漏洩パスワードの使用を避ける。
- 従来の複雑性ルールや強制変更は廃止。